府中緊急派遣村

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第47次支援報告 その3

田植え支援2日目、5月15日水曜。昨夜降り続いた雨も朝食7時にはピタリとやみ、夕食なみのごちそうをいただき8時10分に出発。前夜に川名さんがバスとタクシーで来たので4人と酒井さんの娘さんが有休を取り、計7人で苗床積みから開始。植える苗は福島ブランドの「天のつぶ」。これは福島が15年の歳月をかけて開発し、震災原発爆発の年に出来たお米。「稲穂が天に向かって伸び天の恵みのうまみを持つお米」が名前の由来という。しかし、生まれながらに、「作れない」「田んぼ維持のために作る」「売れない」「安値」など悲運な天のつぶ。農家にとっては、加害責任を曖昧にした「風評被害」などではなく原発による実害なのだと思う。ここ南相馬には田んぼの隣りに、白い壁に囲われた「除染事業地域仮置き場」が至る所にある。(写真)田畑をつぶし、地域の放射能ゴミは地域に放置する政府にあらためて怒りを超えた憤りを感じながら田植えのおじゃまをしている。
満載した苗棚トラックを運転して今朝の田んぼに向かう。既に酒井さんのお連れ合い「奥さん」が田んぼの水張り具合を確かめ、浮かぶ物を除く代掻きをしている。奥さんは、田植え機を運転するだんなさんの動きを絶えず注視し、肥やしや苗床の追加など今必要なことを瞬時に判断し常に先回りして動く。みごとな二人三脚。田植え機が次の田んぼに移動する際に農道に出るが、その段差からひっくり返らないようサッと機の前に飛び乗るさまは一心同体と言える。娘さんも、田植え機にサッと飛びつく!苗と苗に隙間があるのを埋める手の動きが素早い。一瞬でも遅れれば機の下敷きになるほどの流れを制する。とても真似できない早業である。それでも作業の手順を巡り時々の会話は、かの大塚家具を彷彿する厳しさを感じる。
10時の休憩にお茶とお菓子をごちそうになるが、今日は砂糖をまぶしたあげコッペパン。小学生以来の忘れがたき美味しさ。午後になると風も出て、小雨も降るなか予定の田んぼを終え、お借りした車で日帰りの湯に入り、夕方には宿に帰る。
宿の近くにも仮置き場があるので覗いてみてびっくり。敷き詰められた汚染物質を入れたトン袋の上に土が被されている。やはり放置では放射能が出るのか、住民の心配不安からなのか、初めて見た。(写真)

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