府中緊急派遣村

突然の解雇、退職強要、名ばかり管理職、サービス残業、生活保護申請、生活相談など、お気軽にご相談ください。住所、連絡先等はhttps://fuchuhakenmura.hatenablog.com/entry/10931955

第7回年末困りごと相談会開会宣言

2015年 年末困りごと相談会開催宣言

 2009年2月から府中を中心に多摩地域で活動している市民グループ、府中緊急派遣村が中心となって毎年末に開催してきた貧困と労働相談でしたが、今年はさらに子どもの貧困とひとり親家庭の困難に地域で寄り添う活動をしている諸グループともつながり、より幅の広い困り事相談会を開きます。
 府中派遣村としてはこの7年間で、解雇や労働条件など多くの労働問題を解決してきました。また、生活相談では、どのような事情があれ現時点で居宅を喪失されている方には、アパート生活ができる「貧困ビジネス施設ではなく、アパートなど居宅生活を前提とした生活保護」を求めて活動してきました。これまでの生活保護相談者数は347名で、その内277名が多摩地域21市でアパートで生活しています。そこに困っている人がいる、その人に寄り添う・・・という私たちは2011年3月福島第一原発事故で計り仕入れない犠牲を強いられた福島の人々に寄り添うことを決め、およそ2ヵ月に1度南相馬市飯舘村におもむき26回を重ねています。
 特に、国家資格を持つ鍼灸按摩師の皆さんの「視覚しょうがい者福島支援マッサージグループ」とご一緒し仮設住宅集会所でのマッサージボランティアは大変喜ばれています。さらに、昨年から、多摩川の河川敷きで暮らす人々への健康見守り、食糧や生活品の配布の活動および「府中フレンドリー」と協力して府中市内のひとり親家庭に同様の活動を毎月2回行っています。
 今月だけでも、「14日宮城で、一緒に死のうと3才の男の子と海に入った22才の母が逮捕され、生活苦から将来を悲観しての無理心中:22日埼玉利根川でも生活苦と介護疲れの無理心中」など悲劇が続いています。
 貧困層が広がり深まって、その層が子から孫へと連鎖しています。さらに、その責任が「家族」や「家庭」にのみ向けられることにより、自己責任にさいなまれ、自責の念から悲惨な「自己解決」としての自殺や無理心中、あるいは逆恨みてきな事件へと暴発することすらあります。身近な困りごとをどこにも相談できないで孤立する人々が、地域社会で放置されていると言っても過言ではありません。
 今回も、東京三弁護士会多摩支部「貧困問題対策プロジェクトチーム」の弁護士さんをはじめ総勢7人の弁護士さんが会場にて無料で相談を受けます。そして、13日には「府中診療所」の看護士さんが健康相談も行います。
 また、13日の日曜日には、中央文化センター料理講習室で「子ども食堂」を、府中公園で「健康体操」を開きます。一般社団法人日本社会連帯機構が多摩全域に展開する活動で、府中では「実行委員会」として開店する食堂です。これも、多摩地域で様々な個人とグループで作る「三多摩アクション」の出会いとつながりで得られたものです。
 まさに、日比谷派遣村を地域で日常化しようとの気持ちがひとつの現実となったと言える今年の相談会ではないでしょうか。
 無料で、低い目線と、敷居で寄り添いながら、しかもしっかりとした専門性も用意された市民相談です。寒い公園のテントですが、相談に来られる方の健康状態に配慮し、困り事をしっかりと聞き受けとめ、一緒に解決に向かう道筋をつけてゆきましょう。みんなで作った手作りのあったかいごはんも一緒に食べましょう。
 来場者の皆さんには思わぬ事故のための保険には加入していますが、すべてに充分な注意と配慮をして事故のない相談会にしましょう。
 そして、14日から始まるであろう、具体解決に向けてのはじめの一歩をみんなで歩みましょう。

2015年12月12日
2015年末困り事相談会実行委員会
松野哲二