府中緊急派遣村

突然の解雇、退職強要、名ばかり管理職、サービス残業、生活保護申請、生活相談など、お気軽にご相談ください。住所、連絡先等はhttps://fuchuhakenmura.hatenablog.com/entry/10931955

釧路の「NPO地域生活支援ネットワークサロン」の高橋さんと交流

※7月8日、釧路の「NPO地域生活支援ネットワークサロン」の高橋さんがみんなの村においでになり、交流会をもちました。

緊急派遣村 高橋さん交流会    佐々田信子

 7月8日、すし職人の新井さんの握りに魅かれて交流会に参加しました。新鮮なネタ、握りのリズム、すし飯のやさしい酢加減。おすしってこんなにやさしい味だったんだ、と久しぶりに本物の味を楽しみました。松野村長の握りもワイルドでよかったです。「おすしさんの卵焼き」も好評でした。
 おすしを囲んでおしゃべりも盛りあがり、14、5名が堪能しました。
 緊急派遣村とのご縁は皆さんさまざまだと思いますが、私は職場の労働問題で緊急派遣村労働組合に入り、ただいま団交継続中です。
 最近、北海道釧路の「NPO地域生活支援ネットワークサロン」を通じて、緊急派遣村とつながった方がいらっしゃるそうです。
 この日は釧路の「NPO地域生活支援ネットワークサロン」の高橋さんがみんなの村にいらっしゃいました。○○さんとの再会、釧路から上京する△△さんの紹介、緊急派遣村との交流、と短いながら中身の濃い時間になりました。
 高橋さんのNPOでは、「よりそいホットライン」という厚生労働省の事業にもかかわっていて、高橋さんは電話相談事業に参加しているそうです。この事業は全国で35箇所、365日24時間電話相談を受けて支援機関につないでいます。東京の○○さんからの相談の電話を取ったのが釧路の高橋さんでした。そこから、府中の緊急派遣村につながったのだそうです。
 高橋さんのNPOではまた、釧路で生活に困難を抱えた人たちの自立支援もしています。住居、居場所、自立のための就労、などさまざまな面で培った支援のネットワークを駆使して、釧路から上京して緊急派遣村で自立を目指すことになったのが、△△さんです。
 縁は異なもので、しかも類は友を呼ぶんですね。
 高橋さんのNPOは障がい児と親の居場所作りからスタートし、子育て支援、作業所づくり、障がい者の就労支援、グループホーム、と広がり、『コミュニティハウス冬月荘』では生活保護受給者の自立支援、住居支援、生活保護世帯の子どもたちの学習支援も行っているそうです。今は前述の社会的包摂事業「よりそいホットライン」事業にもかかわっています。
 府中で言うと、スペースあしあとを拠点に活動していた就学時検診を考える会、チマチョゴリ友の会、いじめホットライン、緊急派遣村、などがNPOをつくりさまざまな支援活動をしている、というイメージでしょうか。人権と当事者性を大切にし、当事者参加、当事者に寄り添う支援を実践している、など緊急派遣村との共通点がありました。
 高橋さんは、数年前に異業種から転職してこのNPOに飛び込み、いろいろな事情を抱えた人たちの支援をしているというちょっと変わった経歴をもち、いろいろな経歴をもつ初対面の私たちとも飾らずにオープンにお話する人でした。釧路の地域性について興味深いお話もありました。人口の5%が生活保護受給者だけど、(冬は外では凍死してしまうので?)路上生活者はほとんどいない。貧困ビジネスもないそうです。釧路ではケースワーカーが事務と金銭管理、NPOや民間団体が生活自立支援というように役割分担して支援することも多く、1人のケースワーカが担当する人数も府中の半分以下だそうです。中間的就労に取り組む釧路社会的企業創造協議会があることや、生活保護の受給後の出口、受けざらを作るのが社会の責任だという考え方、自立を支援する社会貢献のためのファンド構想など、府中に置き換えても参考になる話が聞けました。府中の参加者からは、就労意欲があってもなかなか職がみつからない状況の中から『お手伝いや』が始まった経緯が報告されました。
 生活保護の現物支給についての意見交換では、当事者の皆さんがそれぞれの考えを述べました。現物支給にすれば、それを現金化する人たちが出てくる。一人一人生活が違う、大事にしていることが違うのでお金の使い方も違う、病気の人はそのための食事や生活の制限がある、一律の現物支給は現実的ではない。生活保護バッシングは在日バッシングとカブるのではないか。等々、この議論の本質に迫る意見が相次ぎました。
 一方で、保護費の自己管理が難しい人がいることも事実で、金銭管理は服薬管理と同様どのようにサポートいくのか、釧路・府中を問わず、切実な課題であることも話し合われました。
 高橋さんは『居場所と出番』が必要なんですといいます。地域のなかで『孤立しないこと、居場所があること、役割があること』は大事なことですね。

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